家族みんなで美味しく食べられる、塩分控えめごはんを作るための6つのポイント

レシピ

こんにちは。

外出自粛で在宅生活が基本になり、毎食の準備や片付けがめんどうだな、と感じている方も多いと思います。外食がしづらくなっている分、テイクアウトやデリバリーサービスもうまく利用して、大人も子どもも家での食事を楽しみたいですよね。
でも、最近ちょっと味が濃いもの、しょっぱいものを食べすぎているかも、という方はいらっしゃいませんか?また、子どもは薄味が好ましいとわかっていても、別のものを用意するのは大変だから、結局大人と同じ味が濃いものを食べさせてしまっている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
塩分を減らした食事では物足りなくなりそう、と思われがちですが、工夫次第で大人でも美味しく感じられるごはんにできます。薄味にしても、家族みんながおなじ食事で満足できたらいいですよね。
そこで今日は、子どもに安心、大人も満足できる塩分控えめの食事についてお伝えします。

食塩摂取の目標量はかなり少ない

わたしたちは、毎日どのくらいの食塩を摂っているでしょう?
よくわからない方は、次のシートでチェックしてみてください。項目ごとに当てはまる点数を合計すると、おおよその塩分摂取量を把握することができます。

出典:社会医療法人 製鉄記念八幡病院 地域医療・情報センター

2019年の国民栄養調査の数値によると、20歳以上の1日の食塩摂取量の平均は、男性約10g、女性約9gとなっています。これに対して、日本人の食事摂取基準2020年版による食塩摂取目標量は、男性7.5g未満、女性6.5g未満です。その差は男女ともにおよそ2.5gにもなっています。

また注目したいのが子どもの摂取量です。6歳までは男女ともに目標量と実際に摂っている量との差が大人よりも大きいことがわかります。後述しますが、これは、成長後にも影響する大事な味覚形成時期です。

なお、WHO(世界保健機関)は、成人の食塩摂取量を「5.0g/日未満」と推奨しています。

塩分控えめが良い2つの理由

1.子どもの頃の食経験は、成長後の嗜好に大きく影響するため
人の舌には「味蕾(みらい)」という器官があります。ここで「甘味」「塩味」「酸味」「苦味」「旨味」といった基本となる五つの味をキャッチし、その情報が脳に伝えられて味を感知しています。
乳幼児期は、この経験を何度も重ねながら味覚を形成する大切な時期です。小さいうちから味の濃い味の刺激に慣れてしまうと、それより薄い味を感じにくくなり、より味の濃いものを好むようになってしまいます。そのため、幼少期から薄味を心がけ、味覚を育ててあげることが重要になります。

2.血圧を上げるため
塩分(食塩)は、血圧と大きく関係しています。食塩を多く摂ると、体内では濃度を薄めようとしてのどが渇き、水分を摂ります。すると体内の血液量が増えるため、心臓が必要とする力が大きくなり、血圧が上がります。血圧が高い状態が続くと、血管はだんだん厚く、硬くなっていき、脳の血管に異常が起きる脳卒中や、心臓病のリスクにもつながります。

塩分控えめごはんを作るための6つのポイント

1.調味料は計量して使う
塩分を控えるためには、調味料の使用量を把握することが重要です。例えば味噌汁は、一人3-4g(小さじ約1/2)で作ると、1杯分の塩分量を0.4g程度に抑えられます。

2.旨味を活かす
昆布、鰹節、煮干し、干ししいたけといった出汁を取る食材以外にも、トマトや生のきのこ類、じっくり煮込んだ野菜などから旨味を出すことができます。

3.酸味や香味で風味づけする
酢、レモン、トマト、ヨーグルトなどを使うと、食材の味が引き出されて、減塩しやすくなります。

4.香味の活用
香味野菜やハーブを用いると、料理に風味が立ち、塩分を抑えても美味しく感じやすくなります。ただ、小さい子どもには刺激が強過ぎてしまうものもあります。子どもの年齢に合わせて選び、使う量を控えたり、子どものお皿には盛り付けないようにしたりしましょう。

5.塩の代わりに発酵調味料を使う
味噌、塩麹、醤油麹などの発酵調味料は、料理にコクを出してくれます。

6.味付けをしない野菜料理を1品用意する
生、蒸し、グリルなど、調理法は何でもOKです。

急にあれもこれもとがんばりすぎず、気軽に取り組めそうなものから、取り入れてみてくださいね。

家族みんなで美味しく食べられる、塩分控えめごはんレシピ

ここで、サバの水煮缶を使った減塩レシピを紹介します。

サバの水煮缶は、1缶160~190gが一般的な量で、食塩は100g当たり約0.9g含まれています。煮汁ごと使い、玉ねぎやえのきの旨味を活かしつつ、トマトの酸味や旨味、カレー粉の香りを加えると、調味で塩分を加えなくても美味しいカレーができます!

サバ缶とトマト缶で簡単カレー(大人4人分)

【材料】
えのき 1袋
玉ねぎ 1個
ピーマン 2個
サバ缶 2缶
トマト缶 1/2缶
すりおろし生姜 1片分
すりおろしにんにく 1片分
酒 大3
カレー粉 小1弱
水 200g程度
押し麦ごはん 4人分

【作り方】
1.えのき、玉ねぎ、ピーマンを粗いみじん切りにする
2.鍋に、えのき、玉ねぎを入れて、酒を回しかけ、蓋をして弱火にかける
3.香りが出てきたら蓋を開け、サバ缶(汁ごと)と生姜、にんにくを加えて混ぜる
4.中火にしてカレー粉を加え、よく混ぜながら香りを出す
5.ピーマン、トマト缶、水を加え、蓋をして5分ほど煮たら火を消す
6.ごはんと盛り付けたら完成

キャベツの赤しそ和え ミニトマト添え(大人4人分)

【材料】
キャベツ 1/3玉(300g)
赤しそふりかけ 小2
ミニトマト 8個

【作り方】
1.キャベツを食べやすい大きさに切り、さっと茹でる(または500Wで4分ほど加熱でもOK)
2.ザルに上げて絞り、水気を切ったら、大きめのボウルに入れる
3.赤しそふりかけをかけて、全体に味が絡むようにする

2品を合わせた、大人1人当たりの栄養価
エネルギー:540kcal
たんぱく質: 26.5g
脂質   : 10.0g
食塩相当量: 1.0g

減塩食におすすめの食材

伊藤食品 美味しい鯖水煮 190g

旬の時期に獲った三陸産のサバと、沖縄の塩「シママース」だけで作られたサバの水煮缶です。サバは凍結せずに詰められているので、身が柔らかく、舌触りも滑らかで、臭みも気にならないので、子どもも食べやすいと思います。

伊藤食品 美味しい鯖水煮 食塩不使用 190g

こちらは食塩無添加のタイプです。小さいお子様の食事や減塩したい方におすすめです。

ハナマルキ 減塩塩こうじ 200g

オーソドックスな塩麹と比べて、30%塩分カットされた塩麹です。通常は12-13%塩分なのに対して、本商品は9%塩分になっています。原材料は、米麹、食塩、酒精です。季節の野菜に揉み込むだけで、すぐに1品仕上がります。加熱料理でも具材の旨味が引き出され、味が絡みやすいので、焼きそばなど麺類にもおすすめです。

塩分50%カット 減塩 やさしい液体塩こうじ ハナマルキ 500ml

こちらは液状タイプの塩麹で、煮物などを濁ってほしくない料理に向いています。魚や肉を漬け込みにも使えて、つぶつぶした固形分が入っているタイプより愛用されている方もいるようです。

オーサワのしそふりかけ 40g


原材料:有機赤しそ(奈良産)、梅酢(奈良産)、食塩(内モンゴル産)
砂糖や調味料が入っていないので、子どもにも安心して使えます。粉っぽいと感じる方もいるようですが、しっかり馴染ませれば問題ありません。和え物に使うと、しその香りと梅酢の鮮やかな色が具材にからみ、野菜が食べやすくなります。

調味料の使い方や調理の仕方にちょっとした工夫をすることで、塩分控えめでも美味しい食事を作ることができます。できるだけ手間をかけず、取り掛かりやすいところから、家族みんなで美味しい減塩生活を始めていきましょう。

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